歯の「ひび」について
皆様こんにちは。今回は歯牙破折(Tooth Fracture)つまり歯のひびについてご紹介いたします。
歯牙破折はけがなどの外傷に伴い生じる(前歯)水平性歯牙破折(Horizontal Tooth Fracture)と、主にそれ以外の過度な咬合力(かむ力)などの原因によって起きる垂直性歯牙破折(Longitudinal Tooth Fracture)に2つに大別されます。
水平性のひびにも程度と種類がございますが、垂直性歯牙破折つまり垂直性のひびは抜歯をするか否かに大きくに関わってまいります。
歯科治療において、歯髄(歯の中にある神経と言われている部分)に虫歯(細菌)が到達した場合、その療法として、神経の表面にMTA(Mineral Trioxide Aggregate)や水酸化カルシウムを直接覆髄(神経の表面に作用させる)し、修復象牙質形成を期待するという非抜髄療法があります。
その垂直性歯牙破折ですが、さらに
- クレーズライン
- 咬頭破折
- クラックトュース
- スプリットトュース
- 垂直性歯根破折
の5つに大別されます。
これらのうち①から④までの破折につきましては、抜歯をしない保存的治療をまず行っていきます。
一方、⑤の垂直性歯根破折とは歯根(歯の根っこ)にひびが入ってしまうことです。
この状況になりますと、治療は抜歯もしくは抜根(歯根の除去)になってしまう可能性が高いというのが現状です。
この歯根破折は失活歯(神経のない歯)に見られる場合が多いです。このような歯根破折をなるべく起こさないためには、
- 歯科医院での定期的な歯のチェック(かみあわせ、歯のひびの有無、虫歯の進行程度など)
- 過度な咬合力のコントロール(咬合調整、ナイトガードの使用など)
が大切になってまいります。
私個人としましては1と2を両方行うことが極めて重要と考えております。皆様のお口の中をサポートできるよう日々努めてまいります。気になる症状があり一度相談されたい方はぜひ来院をご検討ください。
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