今年に入って一番嬉しかった事
今年1月に30代前半の男性から、『口内炎が3か月治らない』と電話があり診察をした。視診、触診により、経験上舌癌と判断した。顎下リンパ節、頚部リンパ節への転移はなさそうでしたが、直ぐに大学病院での精密検査を勧め、紹介状を書いた。
まだ若く、将来も充分あるこのタイミングでと動揺もしたが、患者さんに気づかれない様、落ち着いて舌癌の可能性を説明した。
そして3月中旬、その患者さんが、小さな子供を抱っこしながら病院受付にやってきた。
わざわざお礼にいらしてくださった。無事手術も終え、転移もないとの事で、早期発見、早期治療で無事に退院した様だった。本当にうれしい瞬間だった。口腔外科に以前在籍をしていて本当に良かった。あの忙しく辛かった大学病院生活が報われた。1人の命とその患者さんの家族を守ることができた。これほど嬉しいことは無い
コロナに負けずに1人1人の患者さんと全力で向き合いたい
『一患者入魂』